ご相談事例

会社をリストラされ、息子の大学進学費用を出せない男性からのご相談

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50代男性相談者 2018年5月22日更新

息子との接し方について悩んでいるという男性からの相談がありました。しかしカウンセリングしていくうちに、お父様には、接し方以外にも悩みがあったことが分かっていきました。

 

ご相談内容

お父様は50代で会社からリストラされました。体調が悪く仕事を休みがちであったこともあり、再就職活動も進みません。

息子さんは2人居ます。リストラにより、高校2年生だった下の息子さんの大学進学費用を出せない状況となり、進学をする場合であっても専門学校へ通ってもらうしかありません。

下の息子さんは奨学金を借り、アルバイトをしながら専門学校へ進むことになりました。

この様な経緯があり、下の息子さんが一切頼ってくれなくなりました。

お父様は、下の息子さんがアルバイトから帰ってきた際には「お疲れさま」などと声を掛けています。

息子さんは無視をしたり態度が悪いということは無く、挨拶をすれば返してくれますが、父親として頼ってもらえない事は寂しいです。

上の息子さんは大学進学費用を出してあげたため、下の息子さんに進学費用を出してあげられないことが情けないと感じ、悩んでいるというご相談でした。

 

アドバイス

大学進学については、経済的な難しさから致し方なかったのであり、息子さんも理解を示しているように感じます。だからこそ、奨学金を借りて専門学校へ進むことを決めたのではないでしょうか。

自分が情けないと責めている様ですが、息子さんの事を思いやっている父親は情けなくなどありません。

息子さんとの接し方についても悩んでいるということですが、付かず離れずという関係が良いのではないでしょうか。

リストラや学費の問題がなくても、親子は付かず離れずという関係が丁度良いのです。

今まで通り、アルバイトから帰ってきた際には「お疲れさま」や「お帰り」など、息子さんに声掛けを行うだけでも十分です。

 

その後

お父様が、自分を責める気持ちを無くす事は難しいようです。

しかし、息子さんの事を大切に考えていることだけでも伝わるよう、毎日の挨拶や声掛けは行っていくとのこと。

食事も1日に1度は家族で食べるようにして、家庭環境は悪くならないようにと努力をして行く事にしたそうです。

お父様は、息子さん自身も父親とどの様に接して行けば良いのか、分からないのかも知れないと感じたそうです。

息子さんが自分の家庭を持った時、父親としての役割が身に染みて分かるはず。

その時まで、無理に距離を詰めたりリストラされたことを謝罪することなく、通常通りに過ごすとのこと。

今まで通りに接して行く事で気持ちの整理がつき、悩みは解決した様です。