ご相談事例

不倫を疑ったが、思い切って夫に聞いてみた

,

30代女性相談者 2018年5月28日更新

結婚3年目、1歳のお子さんがいる30代女性から、「最近、夫の帰りが遅い。女性の多い職場なので、ひょっとしたらと考え出すと不安にさいなまれる」という相談です。

「最近、夫の帰宅が遅くなりました。確かに、半年前に社内の別部署に異動になったので忙しいのだろうと思う反面、まさか、不倫?と想像がどんどん雪だるまのように膨らんでとても不安です」とおっしゃっています。

ご夫婦は、大学のサークルで知り合われたので、たくさんの共通の友人がおられます。当時のお友達の何人かに正直に相談されたら、皆さんが異口同音に「彼に限って、そんなことはあり得ない」と太鼓判を押してくれたそうです。

でも、相談者の心はすっきりしないままだったそうです。友人の一人が、専門のカウンセラーに相談してみたらとアドバイスをくれたので、相談に来られました。

我々は経験豊かな専門家ですし、秘密厳守でお話を伺います。お友達にも言えなかったことまで話せたと喜んでおられました。心の中によどんでいる思いの丈を、思う存分話せば、気持ちが軽くなります。

いろいろなお話を聞く中で、長年の勘から「最初から不倫を疑うのではなく、ご主人にストレートに聞いてみるのも、一つの方法ではないか」と提案しました。

確かに、面と向かって「帰宅が遅いのは不倫をしているからではないか」と聞くのは勇気がいることですが、お話を聞いて、夫婦間に信頼感があるという気がしたので、そういう風に聞いても大丈夫という思いはありました。もちろん、すべてのカップルに適用できる方法ではありません。

相談者からストレートに聞かれたことで、逆にご主人の方も話しやすかったのかもしれません。「新たなプロジェクトリーダーに抜擢され、仕事が今まで以上に忙しくなっていたこと、プロジェクトが成功したら、報告するつもりだったこと」と説明してくださったそうです。

後日、同じプロジェクトの方々を自宅に招待し、仕事の状況を聞きつつ、慰労パーティを開かれました。その人たちとの会話から、相談者が完全に誤解していたことがわかりました。

今回、相談者が率直に話したことが功を奏して、誤解が解けた上に、今まで以上に絆が深まったそうです。相談を受けているものにとって、これほどうれしいことはありません。

一人きりで小さな子供を家で育てて、社会から切り離されているように思ってしまう若いお母さんはたくさんおられます。そして、夫のちょっとした変化に疑心暗鬼になったり、育児ノイローゼが高じたりする方もおられます。

今回のケースは、周りに友人がたくさんおられたことも幸いでした。自分の気持ちの中に、疑念がわいたら、心の中で発酵させず、誰かに聞いてもらって、心に風穴を開けるといいですよ。そんなとき、お力になります。